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ブライダルチェック

ブライダルチェックとは?

ブライダルチェックは、結婚を控えたカップルがお互いの健康状態を確認するための検査です。感染症の有無を確認することは、不妊や胎児への異常のリスクを軽減する上で重要です。早期に原因を発見し、治療に移ることで問題を解決できる場合が多いため、計画的にブライダルチェックを受けることがおすすめです。通常は妊娠を検討している女性が行うものと思われがちですが、男性にとっても重要です。症状がでてこない性感染症も少なくないため、結婚前に限らずパートナーが変わったタイミングで性感染症の有無について一通りスクリーニング検査でチェックすることをおすすめしています。

男性のブライダルチェックとは?

男性のブライダルチェックは、結婚や妊活において、自身の精子の健康状態や性病の有無を確認するための検査です。これにより、不妊の原因や妊娠に影響を与える可能性がある疾患を早期に発見し、対処できるかもしれません。計画的に検査を受けることで、将来の家族計画に備えることができます。

男性のブライダルチェックの重要性

男性不妊はWHOの統計で48%を占め、女性不妊と同等の重要性があります。問題が潜んでいても、精査を怠ると無駄な人工授精や体外受精が増加しやすいです。早期の検診が重要で、男性も適切なチェックを受けることが妊娠計画の成功につながります。

 

男性のブライダルチェックでみる項目

性感染症

性感染症(STI)は性行為によって感染する病気を指し、ウイルス、細菌、原虫が性器、泌尿器、肛門、口腔などに感染します。男性の性感染症は女性に感染させるだけでなく、子どもにも悪影響を与える可能性があるため、ブライダルチェックで重要な項目となっています。

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HIV

エイズはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)によって引き起こされる感染症で、免疫力を破壊し、体を病気から守る働きを低下させます。妊娠した母親が感染している場合、母子ともに悪影響を及ぼす可能性があるため、ブライダルチェックで感染の有無を確認することが重要です。

梅毒

梅毒は性行為によって感染する性感染症で、感染者の粘膜や皮膚との接触だけでなく、オーラルセックスやキスでも広がります。発疹やぶつぶつが全身に現れ、無症状の場合もあるため、早期発見・治療が重要です。梅毒は重症に進行し、命にかかわることもあるため注意が必要です。

淋病

淋菌感染による淋病は、性交などで淋菌が感染し、男性の尿道や女性の性器、喉に炎症を引き起こします。症状には排尿時の痛みや尿道からの分泌物、乳白色の膿が含まれます。クラミジアと似た症状が見られますが、淋病は急速に進行し、排尿時の痛みが強く、分泌物の量が増える特徴があります。

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性器ヘルペス

性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルスによる感染症で、性器周辺に水ぶくれや赤いぽつぽつができたり、ただれたりします。感染経路は性感染、口唇感染(家族からの感染や乳幼児期の感染)、母子感染(出産時の感染)の3つが挙げられます。

性器クラミジア

性器クラミジア感染症は、クラミジアと呼ばれる細菌に感染することで引き起こされる性感染症です。主に性交や性交類似行為によって感染し、クラミジア・トラコマチスという細菌が原因です。日本では最も一般的な性感染症とされており、感染者との性行為や出産時の産道感染を通じて母子感染することがあります。

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B型肝炎・C型肝炎

 

B型肝炎

B型肝炎はウイルス感染症で、急性疾患や慢性疾患を引き起こします。感染は感染者の血液や体液との接触によって広がります。現在では安全で効果的なワクチンがあり、予防が可能です。

C型肝炎

C型肝炎はHCV感染者の血液が体内に入ることによって感染します。性行為による感染率は低く、主に輸血や使い回しの注射などが原因と考えられています。

精液検査

精液検査はブライダルチェックにおいて重要な項目で、男性の精子の健康状態を評価します。悪い精液所見が見つかると、妊娠や生まれてくる子どもへの影響が懸念されます。検査では精液量・精子濃度・運動率・正常形態率などが調べられ、これらの数値から精子の状態が判断されます。

精子の質

精子の質は一般的に総運動精子数で評価され、精液量と精子濃度と運動率が算出されます。また、精索静脈瘤の有無も確認されます。精索静脈瘤があると精液の悪化や陰嚢の萎縮、男性ホルモンの低下、痛みが起こります。簡単な視診、触診、超音波検査で診断できます。

精索静脈瘤の有無

精索静脈瘤は成人男性の約15%に見られる病気で、様々な影響が及びます。この状態では精液の品質が低下し、さらには陰嚢の萎縮、男性ホルモンの低下、痛みが発生することがあります。簡単な視診、触診、超音波検査で診断できます。

精液所見が悪い場合や妊娠が難しい場合、またはその他の症状がある場合は、生殖医療専門医(泌尿器科医)による検査が推奨されています。泌尿器科的検査は生殖医療ガイドラインで高く評価されており、正確な診断と適切な治療につながります。

風しん抗体検査

妊娠初期に風しんにかかると子どもに障害が生じる可能性があるため、日本産婦人科学会では不妊治療を行う際は夫婦で風しんの抗体を検査し、不足していればワクチン接種をすすめています。風しん感染の有無は抗体検査により判定され、HI法とEIA法が一般的に使用されます。検査結果が特定の数値以下であれば風しん感染の可能性が高まります。

ブライダルチェックの流れ

検査の流れと各検査で調べることは以下のとおりです。

1初診(1回目)

初診時に採血および尿検査を行い、その時に精液検査の容器(550円)を渡します。

血液検査(クリニック内で採取)

  • 梅毒
  • 内分泌ホルモン(テストステロン、下垂体ホルモン、甲状腺ホルモン)
  • B型肝炎
  • C型肝炎
  • HIV抗体
  • 風疹抗体

尿検査(クリニック内で採取)

  • トリコモナス
  • マイコプラズマ
  • ウレアプラズマ
  • 淋菌
  • クラミジア

2再診(2回目)

1週間程度あとの再診時に自宅で採取した精液を容器にいれて持参してもらい、その場で機器で解析します。

精液検査

  • 精液の量
  • 精子の濃度
  • 精子の数
  • 精子の運動率

3検査結果の説明

2回目の来院の同じ日に採血などの検査結果をあわせてご説明します。

料金

性病検査料金

検査項目 料金
➀淋菌・クラミジア同時核酸検出PCR
(尿またはうがい液)
8,000円(税込)
➁マイコプラズマ・トリコモナスPCR
(尿またはうがい液)
9,000円(税込)
➂ウレアプラズマ尿培養(尿) 9,000円(税込)
➃HIV・梅毒・B型肝炎・C型肝炎(血液検査) 15,000円(税込)
HIV(血液検査)  7,000円(税込)
梅毒(血液検査) 7,000円(税込)
B型肝炎・C型肝炎(血液検査) 4,000円(税込)

性病検査一式(➀+➁+➂+➃)
(尿検査・血液検査)

38,000円(税込)

性病検査一式(➀×2+➁×2+➂+➃)
(尿検査・うがい液検査血液検査)

48,000円(税込)

男性不妊検査料金

検査項目 料金
⑤男性不妊ホルモン採血一式
(下垂体ホルモン・甲状腺ホルモン・男性ホルモン、風疹抗体、糖尿病、コレステロール、肝機能、腎機能など)
25,000円(税込)

⑥精液検査

8,000円(税込)
⑦精巣エコー(超音波)検査 8,000円(税込)
男性ホルモン(テストステロン)(血液検査) 4,000円(税込)
男性不妊検査セット(⑤+⑥+⑦) 35,000円(税込)

男性のブライダルチェック料金

検査項目 料金
性病検査一式
(➀×2+➁×2+➂+➃)+男性不妊検査セット(⑤+⑥+⑦)
80,000円(税込)

女性のブライダルチェック料金

検査項目 料金
性病検査一式
(➀+➁+➂+➃)
(膣分泌液・血液検査)
38,000円(税込)
性病検査一式
(➀×2+➁×2+➂+➃)
(膣分泌液・血液検査・うがい液)
48,000円(税込)
血液検査

HIV、梅毒、B型肝炎、C型肝炎、男性ホルモン、下垂体ホルモン、甲状腺ホルモン、風疹抗体、糖尿病、コレステロール、肝機能、腎機能など

尿検査

淋菌・クラミジアPCR、マイコプラズマ・トリコモナスPCR、ウレアプラズマ培養

うがい液検査

淋菌、クラミジアPCR、マイコプラズマ・トリコモナスPCR

精液検査
精巣エコー(超音波)検査

東京都不妊検査等助成について

東京都では、子どもを望んでいるけれども実現が難しい、不妊治療を考えているご夫婦に対し、早めの検査と人工授精などの治療をサポートしています。夫婦1組につき最大5万円の助成があります。
具体的な検査には精液、内分泌、精巣エコー、感染症(淋病、クラミジア、梅毒など)が含まれます。
詳細はこちらのウェブサイトをご覧ください。

東京都不妊検査等助成事業のご案内について