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予防接種

当院では病気にかかりにくくするために病気への免疫をつけて投与する予防接種を行っています。

予防接種とは

予防接種とは

予防接種のワクチンは、感染症の原因となるさまざまな細菌やウイルスの病原性を弱めたり無毒化したりして作られています。感染しても軽度の症状で済むようになります。ワクチンが体内に導入されると、抗体と呼ばれる免疫物質が生成され、感染症に対する免疫を獲得します。この免疫により、接種後は感染症に対する耐性を高め、感染しても症状が進行しにくくなり、重症化を防ぐことができます。

※定期接種の対象のインフルエンザワクチン、子宮頸がんワクチンは、年齢によっては公費補助の対象となりますので市区町村にご確認ください

当院で対応可能なワクチン

  • インフルエンザワクチン
  • 帯状疱疹ワクチン
  • HPVワクチン(子宮頸がんなど)
  • 肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)
  • 新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン

インフルエンザワクチン

インフルエンザワクチン

インフルエンザワクチンの効果が現れるのは、接種から約2週間です。ワクチンを接種した後、約5ヶ月間はインフルエンザの予防効果があるといわれています。そのため、インフルエンザが流行し始める11月ではなく、10月中旬頃に接種することが大切です。

一般的な副反応としては、注射部位の赤みや腫れ、軽度の発熱や熱っぽさなどです。また、非常にまれですが、接種後30分以内にアナフィラキシー症状(呼吸困難、顔面の腫れ、声帯浮腫などの重篤なアレルギー反応)が発生することもあるため、接種後の30分は体調に気を付けて頂く必要があります。

  料金
インフルエンザワクチン 3,800円(税込)

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹(Herpes Zoster)は、水痘ウイルス(Varicella-Zoster Virus)が再活性化した際に起こる疾患で、通常は帯状に疱疹が現れるためその名前が付けられています。帯状疱疹は特に50歳以上の高齢者に多く見られ、発症すると激しい神経痛や皮疹を引き起こすことがあります。

帯状疱疹ワクチンは、帯状疱疹の発症リスクを軽減し、痛みや合併症の発生を防ぐ効果があります。50歳以上の方に帯状疱疹ワクチンを接種することが推奨されています。現在は不活化組み換えワクチンであるシングリックスが使われています。2カ月の間隔をあけて2回注射しますが、帯状疱疹の発症予防効果は97%と高く、帯状疱疹後神経疼痛を88%軽減します。予防効果は9年以上持続するとされています。

  料金
帯状疱疹ワクチン(シングリックス) 22,000円(税込)× 2回
(50歳以上、または帯状疱疹に罹患するリスクが高い18歳以上の人)
当院では予防効果の高い不活化ワクチンを採用しています

 

HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)

子宮頸がんワクチンは、子宮頸部がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)感染を予防するためのワクチンです。高リスク型のHPVの感染は子宮頸部がんの主要な原因の1つであり、若い女性に多くみられます。HPVの子宮頸部への感染は性的接触によるもので、子宮頸部粘膜にできた微小な傷から侵入し感染します。子宮頸部の上皮内で増殖すると数年程度で前がん病変の状態となり発がんするとされています。子宮頸がんはごく初期の場合を除いて子宮全摘となる可能性があるため妊娠出産できなくなること、術後後遺症により日常生活に支障をきたします。初期の癌で子宮円錐切除を行った場合でも切迫早産や早産のリスクが高くなります。若い年代の女性にとってHPVワクチン接種によって子宮頸がんを予防する有効性は高いと考えられています。
子宮頸がんの原因となるのは主にHPV16型、18型でほかにも陰茎癌や肛門癌、咽頭癌の原因となっています。
尖圭コンジローマの原因がHPV6型、11型

4価ワクチン(HPV6、11、16、18型)と9価ワクチン(HPV6、11、16、18、31、33、45、52、58型)がありますがいずれも高い確率で癌の予防効果が示されています。
男性も子宮頸がんワクチンを受けることができます。男性のHPVワクチン接種にはまず第一に自分自身の健康にメリットがあります。HPV感染を予防することによっては、男性にとって咽頭がん、肛門がん、陰茎がんおよび尖圭コンジローマといった疾患予防できます。さらに、男性がHPVワクチンを受けることで、感染を媒介して女性にHPVを感染させるリスクを軽減し、女性の子宮頸がんリスクを低減します。男性のHPVワクチン接種は、性感染症の予防と性伝播のリスク軽減につながります。ワクチン接種の時期は初交前の年代(10-14歳)での接種が効果的です。

  料金
子宮頸がんワクチン(シルガード) 33,000円(税込)× 2〜3回

 

肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)

大人の肺炎の25-40%が肺炎球菌が原因である肺炎球菌性肺炎とされています。肺炎球菌は鼻や咽喉に高い確率で定着している常在菌です。免疫力や抵抗力が低下して粘膜バリアがダメージをうけたりした場合に菌が体内に侵入し、増殖することで発症します。
発症する部位としては中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺に入ると肺炎髄液内に入ると髄膜炎血液中に入ると敗血症となり、重症化するリスクが高まります。
特に60歳を過ぎて全身の抵抗力が落ちてくると、重篤化することが知られています。
現在使用できる肺炎球菌ワクチンにはいくつかの種類がありますが、定期接種の対象となっている23価ワクチンであるニューモバックスが良く使われています。
これは肺炎球菌の90種類以上ある血清型のうち頻度の高い23種類の肺炎球菌を型別に培養して抽出した莢膜多糖体(ポリサッカライド)を混合したものになります。このワクチンにより肺炎リスクの高い高齢者に対して肺炎予防効果があり、さらに重症度と死亡リスクを軽減させることができます。
23価ワクチンであるニューモバックスの効果は5年程度持続するとされており、5年おきに追加接種することが勧められます。現在(2024年2月)、定期接種の対象となっているのは65歳を基本として、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳のかたになります。
そのほかにも下記のかたは対象になります。詳しくは各自治体のホームページをご参照ください。

くわしくはこちら

  • 60歳以上65歳未満でも、心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能、またはヒト免疫不全ウイルスにより免疫機能に障害のあるかた
  • 脾臓摘出した場合の肺炎球菌による感染症の発症予防

ニューモバックスの副反応には注射部位の腫脹、疼痛、発熱が報告されていますが通常は1,2日で改善します。

  料金
肺炎球菌ワクチン
(定期接種で港区の助成がある場合の自己負担)
1,500円(税込)
肺炎球菌ワクチン
(任意接種の場合)
8,500円(税込)