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咽頭淋菌

咽頭淋菌とは

咽頭淋病は、のどや口腔内に淋菌が感染する性感染症です。この感染は、感染者とのディープキスやオーラルセックスによって広がります。日本では、男性よりも女性の方が2倍以上感染しており、特に20代の感染が顕著に増加しています。
性器を含めた性感染症の中では、クラミジアが最も多いですが、咽頭淋病の場合には淋菌の方が多い傾向にあります。実際、淋菌に感染した人の20~30%は咽頭にも淋菌が感染しています。性器への感染がなくても咽頭に感染していることがあり、このようなケースが増加しています。
淋病に感染してからの潜伏期間は通常2~7日間です。感染後、比較的短い期間で症状が現れるため、感染が疑われる場合には早めの検査と治療が重要です。

咽頭淋病の症状

主な症状はのどの痛みや違和感ですが、自覚症状がないことが多いです。のどの見た目に異常がないことも一般的です。もし近くのクリニックで咽頭炎と診断されても、治療が効かない場合や症状が悪化する場合には、咽頭淋菌の可能性も考えられます。風邪だと思って放置したり、風邪薬を飲んで自己処理してしまうと、症状が悪化し、のどの痛みや違和感、腫れなどが現れることがあります。
自覚症状がないため、感染したことに気付かず他の人に感染を広げてしまうことがあります。感染する機会があった場合には、早めに検査と適切な治療を受けることが重要です。感染の機会から24時間以上が経過していれば、検査を受けることができます。

咽頭淋病の検査

咽頭淋菌の検査はうがい液を使用するため、体への負担はありません。結果は通常2~3日で出ます。

  • 抗生物質を内服している方は、検査の精度が低下する可能性があります。内服終了後、少なくとも2週間以上経過してからの検査をおすすめしています。
  • 妊娠中や生理中の女性は、性器の膣ぬぐい検査は行えません。妊娠中の場合は産婦人科で相談してください。
  • 生理中の女性は、生理が終了してから受診してください。ただし、妊娠中や生理中でも咽頭検査や採血での検査は可能です。
  • 男性の淋菌およびクラミジアの迅速検査キットによる即日抗原検査は、検査精度の観点から行っていません。男性の淋菌およびクラミジア検査は核酸増幅検査(PCR法)のみ行っています。

咽頭淋病の治療

抗生剤の点滴

一般的には、抗生剤の点滴治療1回で症状が改善しますが、クラミジアとの混合感染が疑われる場合には内服薬を併用することがあります。治療終了後、4週間以上経過した時点で再検査を行い、菌が消えたかどうかを確認します。治療終了後の早い時期に検査を受けると、菌の死骸の影響で、すでに治癒しているにもかかわらず、検査結果が陽性になることがあります。

予防方法

オーラルセックスの際にもコンドームを使用することを推奨します。また、虫歯があると感染しやすくなるため、歯の健康にも注意が必要です。