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泌尿器がん フォロー

がんに対する取り組み

がん医療は急速に進化しており、がん手術の完了後にアフターケアが非常に重要視されています。アフターケアは再発の防止や早期発見といったケアに焦点を当てており、これによって患者さんの生活の質や未来への展望が向上します。

アフターケアは、高度な医療施設だけでなく、地域のかかりつけ医によっても行われます。

当院では、泌尿器科でがん治療に専門知識を持つ医師がアフターケアを担当し、がんの治療経験と専門知識を活かして、患者さんのニーズに合わせた個別のケアを提供しています。まずはお気軽にご相談ください。

泌尿器科で対応できるがん

泌尿器科におけるがんでは、前立腺がんと膀胱がんが増加傾向にあります。前立腺がんは特に高齢男性に多く、通常は症状がほとんどなく進行することが多いため注意が必要です。初期の段階では前立腺肥大などと鑑別が難しいことがあり、定期的な検査や適切な診断が重要です。

一方、膀胱がんは男性に多く、血尿が突然現れることが多いがんです。特に喫煙者はリスクが高まります。早期発見が治療の鍵であるため、異変に気付いたら迅速に医療機関を受診することが大切です。治療後も再発の可能性があるため、経過観察が必要です。

また、腎がんの診断も進化しており、画像検査の普及により小さな腎がんも高い精度で検出できるようになりました。腎がんが小さい場合、低侵襲治療が提供されており、患者さんにとって負担が少ない選択肢も増えています。例えば、ロボット補助下腎部分切除術、凍結療法(Cryotherapy)、経皮的ラジオ波焼灼術などがあります。

 

泌尿器科で対応するがんの治療

がんの治療法は、がんの発生場所やがん細胞の特性、進行状況、浸潤、転移の有無によって異なります。様々な検査が行われ、診断と治療計画の策定に活用されます。治療法には手術、放射線療法、薬物療法などが含まれ、患者さんの状態に応じて選択されます。

前立腺がんは高齢者に多く、通常は進行が緩慢です。治療は早期癌の場合は根治的な治療(手術、放射線療法、ホルモン療法)が行われます。、転移がある場合にはまずはホルモン療法を行いその反応に応じてさらに放射線治療や手術をおこなうことがあります。さらに癌が進行するような場合には抗がん剤治療や遺伝子治療が必要になります。

膀胱がんは早期に発見されれば内視鏡的手術(膀胱鏡による手術)で治療可能です。筋層浸潤がある場合には膀胱全摘出手術が検討されます。転移がある場合には化学療法が主要な治療法となります。膀胱がんは再発しやすいため、治療後も慎重な経過観察が重要です。

腎臓がんは早期発見の場合、手術でがん組織を摘出することができます。近年、早期癌でみつかる場合が多いため、腎摘除術(腎臓をすべて摘出する)ではなく、腎部分摘出手術(腫瘍だけを摘出する)が行われ、腎臓の機能を温存することが可能です。転移がある場合には免疫療法と分子標的薬をもちいた2剤併用療法による強力な薬物療法が選択されます。治療法には副作用が伴うことがあり、適切な副作用管理が重要です。腎臓がんは手術で摘出して根治された後5年以上経ってから再発することもあるためも長期的な経過観察が必要です。

前立腺がん

前立腺がんは日本において男性の中で最も多く見られるがんで、2019年の統計によれば、10万人に対して約154人が前立腺がんに罹患しています。このがんは主に高齢者に発症し、進行が比較的緩慢な特徴があります。ただし、一部の前立腺がんは急速に進行することもあります。

前立腺がんの早期発見にはPSA(前立腺特異抗原)検査が役立ちます。PSAは前立腺液に含まれるたんぱく質で、血中に漏れ出ることがあるため、PSA検査でその量を測定することができます。定期的にPSA検査を受けることで、前立腺がんの早期発見が可能となり、治療の成功率が高まります。50歳を過ぎた男性は、PSA検査を受けておくことが重要です。

治療と対応

PSA検査の結果が高い場合やMRIの画像で癌が疑われる場合、排尿障害などの症状が見られる場合、前立腺生検が行われます。前立腺生検では細胞を採取し、がんの確定診断とその細胞の悪性度の判定が行われます。また、悪性度や転移の有無に加えて患者さんの年齢も考慮に入れて、最適な治療方針が決定されます。

悪性度が低い場合、がんの進行がおだやかであることが多いため、少量のがんの場合は様子を見る経過観察が選択されることもあります(アクティブサーベイランス)。悪性度が高い場合には、近年では侵襲の少ない方法を用いた手術、例えばロボット支援手術が選択肢となります。また、放射線治療も検討されます。

転移のある場合、治療は全身薬物療法が中心となります。前立腺がんは男性ホルモンによって増殖するため、男性ホルモンの分泌や作用を抑制する薬物療法が行われます。これにはホルモン療法(リュープリン®やゾラデックス®)を中心として現在では新規ホルモン剤(イクスタンジ®、アーリーダ®、ニュベクオ®、ザイティガ®など)を組み合わせた治療、抗がん剤治療(ドセタキセル®、ジェブタナ®)、、免疫療法(キイトルーダ®)、遺伝子治療(リムパーザ®)などが含まれます。治療の選択は患者さんの状態とがんの進行度によって決定します。

膀胱がん

膀胱がんは2019年の統計によれば、人口10万人あたり約18.5例程度の発症率があり、年間に約2万3,000人以上が新たに罹患しています。早期では症状がほとんどないことが多く、無症状で気づけないことがあります。突然血尿が現れることがあり、その際に受診して初めてがんが発見されることも少なくありません。膀胱癌には根の浅い表在性の膀胱癌と根の深い筋層浸潤膀胱癌の2種類があり性質が大きく異なります。表在性の膀胱癌の場合には内視鏡の手術で摘出すれば根治が可能ですが、筋層浸潤膀胱癌の場合には見つかった時点ですでに進行していることが多く、通常、膀胱全摘出などの大規模な手術が必要となります。膀胱全摘出では尿道から排尿できなくなり、おなかに尿をだすためのストーマを作る必要があるため、日常生活において大きな制限を伴い、生活の質を著しく低下させることがあります。したがって、膀胱がんの早期発見が非常に重要であり、何らかの症状を感じた場合は迅速に医療機関で受診し、適切な検査と治療を受けることが大切です。

診断と術後の対応

がんの診断と治療について、まず、がんの種類や進行状況、浸潤、転移の有無に応じて治療方法を選択します。CT、MRI、血液検査、超音波、病理検査などで悪性度やがんの位置を確認します。前立腺がんは高齢者に多く、PSA検査で早期発見が可能です。膀胱がんは無症状で進行し、突然の血尿が症状として現れることが多いため、注意が必要です。

膀胱がんは尿細胞診検査で診断でき、内視鏡手術によってがん細胞を摘出することが可能です。筋層に浸潤がある場合には膀胱全摘出手術を行います。膀胱がんの治療後も再発のリスクが高いため、経過観察が欠かせません。近年では再発予防のための免疫療法が選択肢として使えるようになっています。

腎臓がん

国立がん研究センターの統計によれば、腎臓がん(腎・尿路がん)の発症率は増加傾向にあり、10万人あたり約24人が罹患しています。腎臓がんのリスク因子として、喫煙、肥満、高血圧などが関連していることが指摘されています。腹部超音波検査を定期的に受診することで早期発見が可能となり、治療の成功率を高めることができます。したがって、定期検診を受け、早期発見に努めることが大切です。

治療と対応

腎臓がんの治療は、基本的に手術が主要なアプローチとなります。特に最近では、腹腔鏡手術やロボット支援手術など、侵襲が少なく腎機能を維持する方法が一般的に選択されています。手術が難しい場合、凍結療法(クライオ)、経皮的ラジオ波焼灼術などの治療法も考慮します。

転移がある場合、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などの新しい薬物治療が積極的に使用されていますまた術後の再発予防薬として免疫療法が使われることもあります。

精巣がん

精巣がんは稀少ながんの1つで、10万人に1人程度が罹患します。特に20~30歳代の若い男性に多く発症し、進行が速いことが特徴です。一方でしっかりとした治療(手術と抗がん剤治療)を行えば進行癌であっても根治が期待できるため早期発見早期治療が重要になってきます。、精巣癌は痛みがないため、気づいた時にはこぶし大まで大きくなって股にこすれて違和感があるといったことで病院を受診することもまれではありません。左右の精巣のサイズに違いや硬さに変化があった場合、早めに医師の診察を受けることが非常に重要です。

治療と対応

精巣がんの疑いがある場合、まずは触診や超音波検査、MRIなどによって精巣の状態を評価します。精巣がんは通常、初期の段階では精巣内に留まり転移しにくいです。しかし、進行した場合は一気に肺やリンパ節などさまざまな臓器に転移をきたします。疑わしい場合には躊躇せずに精巣を摘出する手術を行います。摘出した腫瘍の病理組織像によっては追加で抗がん剤治療が必要になることがあります。治療の一環として精巣を取り除く場合や抗がん剤治療を行う場合、妊孕性を維持するために精子の採集と冷凍保存、または直接精子を採取して保存する方法などが考慮されます。

 

セカンドオピニオン外来

料金 15,000円(税込)/30分

腎がん・膀胱がん・前立腺がんの治療方針に悩まれている方は気軽にご相談ください