尿路結石を防ぐには?— 予防のポイントと生活習慣の見直し
腎結石や尿管結石など尿路結石は、一度できると非常に強い痛みを伴うことがあり、再発しやすいのが特徴です。しかし、適切な予防策を取ることで、結石のリスクを大幅に減らすことができます。今回は、腎結石や尿管結石など尿路結石を防ぐためのポイントを解説します。
1. 水分をしっかり摂る
尿路結石の予防で最も重要なのが十分な水分補給です。尿量が少ないと、尿中のミネラルや塩類が濃縮され、結石が形成されやすくなります。
対策ポイント
• 1日2.5リットル以上の水を飲む(目安は尿量2リットル以上)
• カフェインやアルコールを控えめにし、純粋な水を意識して摂取する
• 運動や暑い時期は特にこまめに水分補給をする
レモン水もおすすめ!
レモンに含まれるクエン酸には、結石の形成を防ぐ働きがあります。水分補給の際にレモンを加えると、より効果的な予防が期待できます。
2. 食生活の見直し
尿路結石の種類(成分)によって、食事の注意点が異なりますが、一般的に以下のポイントを意識すると予防に役立ちます。
① 塩分を控える
塩分を摂りすぎると、尿中のカルシウム排出量が増え、結石のリスクが高まります。
• 1日の塩分摂取量は6g以下を目指す(日本人の平均摂取量は10g前後と多め)
• 外食や加工食品(スナック菓子、インスタント食品など)を控える
② 動物性たんぱく質の摂りすぎに注意
肉類や魚、卵の摂取が多いと、尿が酸性になり結石ができやすくなります。
• 適度な量のたんぱく質を摂取し、植物性たんぱく質(豆類など)も取り入れる
• 極端な高たんぱく食(肉中心の食事)は避ける
③ シュウ酸を含む食品に気をつける
シュウ酸カルシウム結石のリスクを下げるために、シュウ酸の多い食品を控えめにしましょう。
• シュウ酸を多く含む食品:ほうれん草、ナッツ類、チョコレート、紅茶
• シュウ酸を含む食材は、カルシウムと一緒に摂ると吸収が抑えられる(例:ほうれん草+チーズ)
3. カルシウム不足を防ぐ
「カルシウムを摂ると結石ができやすい」と思われがちですが、実は逆です。カルシウム不足は、尿路結石のリスクを高めます。
• 牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品を適度に摂る
• 小魚や大豆製品も積極的に取り入れる
• サプリメントの過剰摂取には注意し、できるだけ食事から摂取する
4. 適度な運動を習慣化する
運動不足が続くと、カルシウムが骨に蓄積されにくくなり、血中・尿中のカルシウム濃度が上がってしまうことがあります。
• ウォーキングや軽い筋トレを習慣化する
• 長時間座りっぱなしにならないよう意識する
特にデスクワークの多い方は、1時間に1回は立ち上がって軽いストレッチをするのもおすすめです。
5. 定期的な健康診断を受ける
過去に尿路結石ができたことがある方や、家族歴がある方は、定期的に健康診断や尿検査を受けることが大切です。
• 尿検査・血液検査で、カルシウムや尿酸値をチェックする
• 腎臓のエコー検査(超音波検査)を受ける
早期発見・早期対策をすることで、痛みの強い結石の発生を防ぐことができます。
まとめ
尿路結石は生活習慣の改善で予防が可能です。特に、水分補給・塩分控えめの食事・適度な運動の3つが大切です。
もし尿路結石のリスクが気になる方、過去に結石を経験した方は、定期的な検査を受けながら、日常の生活習慣を見直してみましょう!
https://www.azabujuban-clinic.jp/hematuria/
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